突然ですが、
あなたが受け持っている患者さんの血圧が低いです
何度測っても血圧は低いままです。
Drコールしようと思いますが、
あなたはどこの血圧をDrへ伝えますか?
上?
下?
真ん中?
それとも全部?
今回の記事を読むと、
✅「収縮期血圧」「拡張期血圧」「平均血圧」が示す意味が分かります。
「お、こやつデキル」と思われる
「一つ上のナース」を目指しましょう!
どの血圧が大切?
血圧をみるときは、
収縮期、拡張期、平均のどこをみていますか?
私はだいたい上(収縮期)をみてます。
普段は「収縮期血圧」を見ているよーって人多いんじゃないでしょうか?
それぞれの血圧が示す意味を順番にみていきましょう!
収縮期血圧(SBP)
最も高い血圧がかかるため、高すぎると血管が破れて出血する可能性があります。
脳出血や大動脈解離などの高血圧持続で病態が悪化するリスクがある場合は、
SBPで血圧管理することが大事です。
拡張期血圧(DBP)
実は!!
拡張期圧は、心臓の血管を栄養するのに必要な血圧なのです!
拡張期は、心臓から血液を押し出さない代わりに、心臓に多少の血液が逆流してきます。
その結果、逆流してきた血液が冠動脈へ循環されます。
CABGや大動脈基部置換術など冠動脈を再建するOP後では、
DBPが低下しすぎないように管理することが大切です。
DBPが低いと冠動脈への血流が途絶える、つまりは心筋梗塞になっちゃうよYO!
平均血圧(MAP)
平均血圧(MAP)は、各臓器への血流が維持できているかの指標になります。
例えば、MAPが低ければ腎臓への血流が少なくなり、おしっこが減るとかね!
ちなみにMAPは心臓以外の臓器への血流の指標になります。冠動脈への血流はDBPで管理しよう!
MAPの計算式知ってますか?
この式は覚えなくてもいいです。
平均血圧は、血圧モニターに表示されていることが大半だと思うので。
ここで知ってほしいことは、
MAP(平均血圧)の構成要素は、SBP(収縮期血圧)< DBP(拡張期血圧)ということです。
「SBPが111mmhg。血圧は低くないなー」と思ってたら、MAPは57mmhgと低かった。。ってこともあります。
DBPが30mmhgと低いから、MAPも低くくなる。
ちなみに、臓器灌流の目安はMAP>65mmhgと言われています。
敗血症やOP後の臓器への血流低下を避けたい場合は、
MAPでの管理が大事です!
まとめ
って、収縮期血圧だけを見て判断してませんでしたか?
血圧には「収縮期」「拡張期」「平均」があり、
病態によって管理すべき指標が変わってきます。
✅脳出血や大動脈解離などの高血圧持続で病態が悪化するリスクがある場合は、
SBP(収縮期血圧)での管理
✅CABGや大動脈基部置換術など冠動脈を再建するOP後では、
DBP(拡張期血圧)が低下しすぎないように管理
✅敗血症やOP後の臓器への血流低下を避けたい場合は、
MAP(平均血圧)での管理
これらの知識を持って、血圧異常ある際には医師へ血圧管理指示を確認しましょう!
ここまで読んだあなたは「ひとつ上のナース」になってます。
次回の臨床で同僚や医師からこう言われるでしょう。
「え?なんか一皮むけたよね!?」
もし、そのような言葉をかけられたら
「一つ上のナース」になった証明となります。
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